VOICE
 
  • 加賀田 哲也氏 氏

    昨今、国内外において多言語化、多文化化が進んでいます。これに伴い、異言語や異文化を持つ人々とコミュニケーションを図る機会が多くなりつつあります が、この現状を受けて、日本でも「グローバル人材育成」に向けて、目下、いろいろな施策が講じられています。外国語教育においては、平成23年度より小学 校 5・6年生を対象に外国語活動が必修化され、コミュニケーション能力育成に向けてずいぶん力を注いでいます。

    では、なぜ子ども達に外 国語教育が必要なのでしょうか?ひとつは、子ども達には新しい知識をスポンジのように吸収していく力が備わっているからです。子どもの発達の中で最も重要 なもののひとつが「ことばの発達」です。なぜなら、「ことばの力」はまさに学ぶための力であり、「生きる力」の根幹であると言えるからです。子ども達は家 庭や学校のあらゆる場面を通して,ことばを使う力を獲得していきます。そこで、子ども達の言語能力が大きく変化する幼少期に外国語に触れたり、浸る環境が あれば、外国語の習得はもちろんのこと、母語である日本語への気づきを活性化させることにもつながります。

    次に、幼少期にある子ども達 は、まだ母語や母語文化の文化心理的な枠組みが形成されておらず、異言語や異文化、また、これらを持つ人々に心が開いているからです。したがって、幼少期 に外国語を学ぶことは、単なる言語学習に留まらず、未知の文化を理解し、尊重しようとする態度を育んでいくことにつながります。同時に日本文化に対する新 たな気付きが芽生え、日本文化に対する理解がよりいっそう深まることも期待できます。

    近い将来、内なるグローバル化も急速に進み、多文化共生社会となる日本で、異なる言語や文化を持つ人たちと協力、協調して暮らせるようになるためにも早期外国語教育の果たす役割は極めて大きいと感じています。