VOICE
 
  • 今村 岳司氏 氏

    地図の端にある、特に資源があるわけでもない小さな島国。そんな日本は、常に独立を保ち、高い文化を誇り、繁栄を続けてきました。その日本に繁栄を齎して きた唯一の資源は、勤勉で、自律的で、誇りを重んじる「日本人」でした。いくら貧しくても、自らの役割を全うするために自らを厳しく律し、それでいながら 笑顔に満ちた生活を営む日本人に、世界は敬意を抱いていました。 でも、いつしか日本は、分不相応に豊かになり、その強さと美しさを失っていきました。勤勉でないことや規律に欠けることを糺そうとしなくなり、将来に負の 遺産ばかりを残すようになり、強く美しい日本人が育たない社会を造るようになり、身の丈にあった情況を受け入れようとしなくなり、自らの責任を棚に上げて 社会のせいにするようになり、義務から逃げて権利だけを主張するようになり、考えることをせずに大衆行動を取るようになり、行動を起こさずに批評ばかりを するようになり、挑戦せずに手を差し伸べられるのをただ待つようになり、血や汗を流さずに近道ばかりをさがすようになり、そして、それを羞じることをしな くなり。そして、その大きな責任が、戦後の教育にあったことは、明らかです。


    いっぽうで、日本より貧しい国では、自分が家族を幸 せにしようと、死にもの狂いで働いている若者がたくさんいます。自分が国民を幸せにしようと、死にもの狂いで勉強している若者がたくさんいます。彼らは、 誰にも強制されず、誰も宛てにせず、誇りに満ちあふれた笑顔をしています。かつての日本がそうであったように。
    いまの日本には、強く美しい日本を自ら取り戻す日本人が必要です。自分で考え、判断し、決定し、動き、努力し、責任を取り、いまの世界を知り、あしたの日本を創る、強く美しい日本人が必要なのです。


    関 西国際学園は、かつて世界から敬意を持たれた国際社会に貢献できる日本人を育てる、非常に挑戦的な教育を実践している学校だと思っています。、関西国際学 園には、いまの教育のむこうにあるあしたの日本の教育を考えるにあたっての、大きなヒントがあると思っています。私は関西国際学園の挑戦に期待すると同時 に、公教育に携わる政治家としては、これからも羨望の眼差しを注ぎ続けることでしょう。